ついにこの時を迎えてしまった。
もう…1年くらい前から決まっていた事ではあった。何度か検討してみたが、やはり結論はおなじだった。
いままで私たち夫婦を、いろんな景色の元へと連れて行ってくれた。
君がいなければ、あれだけの場所をこんなにも低予算で廻ることは出来なかっただろう。
そう…「てぇーびー号」との別れの時である。
シビックとてぇーびー号はおなじ年度に車検がある。そして今回の車検はどちらも通さないと決めていた。
そして車検満了日直前の5月24日。静かにその日はやってきた。
はるかのお腹が大きくなってからは、はるかが仕事を辞めたのと、遠出が出来なくなったのであまり動かしていない。
特に今年に入ってから「しえんた号」が来たこともあり、たまにはるかが用事を済ませるのに使う程度。
また、恐らく駆動系…特に四駆がらみかATからと思われる油脂漏れ(地面に跡が残っている)。
ブレーキ周りやマフラー近辺の異音と…不安要素はつきない状態でもあった。
前日の23日。天気は雨。はるかが「
見に行きたいところがある」ということだったので、
「娘は俺が見てるから「てぇーびー号」と最後のドライブいっといで」と送り出してあげた。
そして明けた24日の朝…
今度は私が「てぇーびー号」にお別れを言う番である。
ギリギリまでそのままにしてあったので、取り外したり片付けたりしなければならないものも若干残っている。
車を一回りして中に乗り込む。
本当に車泊前提の撮影旅行には重宝する車だった。
後部座席が足元に畳まり、荷室の床がその分高くなっているので160cm程度のフラットなフロアが作れる。
ちょっと体を斜めにすれば、2人でも充分に足を伸ばして寝られるのである。
実際、出発の時には既に座席を畳み布団をひいてから出かける。冬場は掛け布団の中にシュラフ完備でOK。
勿論不満もあった。660ccのNAはカタログ値でも48ps/6.3kg・m。
人と荷物を積めば1tを越える。峠の登りは私たちも一緒になって必死だ(^^;;
そして中古での購入のため「非」寒冷地仕様だったこと。
特に冬場は、運転していて太股が痺れるほど冷たくなる。そしてヒーター容量不足から車内はなかなか暖まらない。
ワイパーのモーターも状況によってはトルク不足で雪の重みに負ける…(^^;;
それでも-20℃以下の猛吹雪の中で、車泊出来たのは楽しい思い出の一つである。
ま…翌朝、車内の凍った窓が全部溶けるのに2時間以上かかったけどね…(^^;;
さ…先ずは車内の片付けである。
座布団やドリンクホルダ、ハンドルカバーなんかを外して家の中へ運ぶ。
そして、カーCDの取り外し。
フロントドアのスピーカーは既に外して「しえんた号」に取り付けてある。
リヤに設置してあるスピーカーはそのまま廃棄予定なので置きっぱなし。
このカーCDはまた別に使う予定がある。
そしてこの時のODOメーターは「125,982km」。
「てぇーびー号」の軌跡は後日、まとめてLogに上げる予定。何しろ数が多いから振り返るだけでも大変。
そして…最後の洗車…。
シビックの時は急な故障だったこともあって、最後は小汚いままの別れになってしまった。
なにしろ片付けもディーラーの工場内でやったぐらいである。
だからこの子の時には必ずキレイにしてあげようと思っていた。
ここぞとばかりにセンターコンソールやらスカッフプレートやらまで外して洗う。
室内もアーマオールで磨いてみた…ちょっとやりすぎた(^^;;
朝、始めた時には曇っていたそらも、青空になってきた。
隣の家も映ってるし(^^;;
デデン!とばかりに堂々とした出で立ち(に撮れてるでしょ)。
このあと、娘と私が「しえんた号」で、はるかが「てぇーびー号」で手続きをお願いしていた、
…と言うか、この「てぇーびー号」を買った車屋さんへと向かう。
はるかが「最後に距離見てこなかった…orz」と言っていたが、移動距離を考えると
恐らく「126,000km」を少し越えたくらいのはずである。
結婚前からはるかが乗っていた車である。多分私よりも思い入れが強いだろう。
たくさんの思い出や気持ちが、そのうちはるかが自分のBlogに上げると思う。
私はただただ…「今までありがとう…」それだけである。
これからは「しえんた号」で行動する我が家。新しい思い出はこれから作られる。
でも「てぇーびー号」と一緒に走り回った北海道の各地は、永遠に私たちとともにある。
「てぇーびー号」が今後どういった運命をたどるのかは分からない。
でも…「ゆっくり休んでね…」そう告げて、別れたのだった…。